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執筆者の写真弁護士古賀象二郎

同一労働同一賃金についてのりそなグループの取り組み

更新日:2020年9月28日

【執筆した弁護士】

古賀 象二郎(こが・しょうじろう)弁護士

1974年,佐賀県鳥栖市生まれ。一橋大学経済学部を卒業後,民間企業に勤務。神戸大学法科大学院を経て,2009年に弁護士登録。

事務所名:古賀象二郎法律事務所(福岡市中央区) URL:事務所HP

日本弁護士連合会会員・福岡県弁護士会会員 URL:会員情報

                                         

<本日の内容>

1 同一労働同一賃金についてのりそなグループの取り組み

                                         

1 同一労働同一賃金についてのりそなグループの取り組み 

 日経新聞2020(令和2)年5月12日付朝刊で,「同一労働同一賃金」についてのりそなグループの取り組みに関する記事が掲載されていました。


 りそなグループの社員は,業務範囲や時間の条件によって,①限定なしの正社員,②どちらかを限定した「スマート社員」,③どちらも限定した「パートナー社員」の3つに分かれているのですが,グループ内の職務等級は一本化されていて,社員区分にかかわらず同じグレードの業務は同じ時給とされているようです。また,試験と面接を経て③パートナー社員を②スマート社員や①正社員に登用したり,育児や介護などの事情で,①正社員が②スマート社員などに転換することも可能のようです。


★りそなホールディングスのホームページにその人事制度についての記載があります。

 

 りそなグループは,今回の「同一労働同一賃金」の要請に対応すべく,3区分で依然差があった手当や休暇制度を見直したとのことですが,その社員制度の基礎にはすでに「同一労働同一賃金」の考えを見ることができ,今回の改正にもスムーズに対応しています。

 りそなグループの社員制度は,金融危機の中で発生した「りそなショック」で総合職の男性が大量に退職し,残った社員の能力を引き出すために構築を迫られたことに由来するとのことですが,「同一労働同一賃金」を単なる法の要請としてではなく,社員活用のための人事制度改革の契機として位置付けるときの参考事例といえそうです。


★同一労働同一賃金について,こちらでさらに詳しく解説しています。

                                         

更新日 2020年9月28日

福岡市中央区 古賀象二郎法律事務所

弁護士古賀象二郎


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